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コラム 葬儀業界分析 2019年1月8日掲載

[前編]【徹底分析】触れてはいけない葬儀会社のネット広告の掲載費用の「闇」

【前編】葬儀会社を探すときに殆どの方が利用するであろう「検索サービス(Google等)」。検索結果には、数多の葬儀会社の広告が表示され時には【激安】の葬儀プランが目に入ることも。本稿では、独自の分析・調査により、葬儀会社別のネット広告の訴求パターンと、掲載されている「価格」の真実(闇)に迫りたいと思います。

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こんにちは。
雅セレモニーホールのウェブメディア副編集長 有馬です。

前回執筆・公開した、葬儀市場規模や家族葬人気のウソホントなど、政府機関などの公開データをもとにした分析記事が一部でバズりましてありがたい限りです。


今回は、やや過激な感じではありますが、「【徹底分析】触れてはいけない葬儀会社のネット広告の掲載費用の「闇」」と題しまして、インターネット上の広告とそこで掲載されている費用についてぶった切ってみたいと思います。

「触れてはいけない」…と言っているのに触れてしまう背徳感はなんともいえませんね。。。

なお、紙幅の都合上、各社名ともに敬称略としております点ご了承いただければ幸いです。

各社の葬儀広告を見て…ふとした疑問

雅セレモニーでは、葬儀にまつわる作法や葬儀文化史などのコラムを掲載しているメディアとは別に、認知並びにウェブサイトへの集客手段として検索エンジンのGoogleが提供するGoogle広告を利用しています。

一例ではありますが、Googleで検索すると表示されるアレです。

広告を出稿するにあたっては

・タイトル
・説明文
・表示URL

などを「ウーン、ウーン……」と悩みながら言葉をひねり出して設定するのですが、あまりにもネタが思い浮かばないと「ちょっと他社の広告も見ておこう」となるわけです。

インスパイア的な意味で。

それで、他社広告を比較していくと「違い」といますか、「特徴」が大きく分かれることに気づきます。

端的に言えば、「何を訴求したいのか」ということですね。

分類するとこんな感じです。

・価格系
・対応時間(24時間)
・相談可能
・実績
・オンライン見積もり

葬儀会社(仲介業者含む)ごとの「訴求対象」比較

ここまで来ると、表にして調べたくなるのが人間の性というもの。

というわけで、葬儀業者のほか、「小さなお葬式」といった仲介業者(参考:『そのお葬式…葬儀社との契約じゃないかも?!知られざる3タイプの葬儀社を知ろう!』)も交えて調べてみました。


訴求内容
アーバンフューネス
日比谷花壇
小さなお葬式(仲介業)
グランドセレモニー
雅セレモニー
価格系



(NHK放映)


対応時間
(24時間)





相談可能





実績


(カンブリア宮殿で紹介)



(地元密着35年)
オンライン見積もり






PCで検索した際の各社の広告はこんな感じ…

葬儀社名アーバンフューネス
区分葬儀業者
掲載広告NHK等で紹介された葬儀社 | アーバンフューネス-公式サイト‎
www.urban-funes.com/安心の葬儀会社/24時間365日‎‎
得割38.5万、葬儀基本セット。お客様らしい自由なお別れのカタチ、プロがご提案。電話最短5分お見積・ご臨終後のご相談も対応・電話相談無料・最短30分でお伺い・24時間365日対応・病院からの移動もすぐ手配・サービス: 火葬, 自宅葬, 家族葬, 一般葬, 社葬, お別れ会。

葬儀社名日比谷花壇
区分葬儀業者
掲載広告カンブリア宮殿で紹介の葬儀社 | 日比谷花壇の葬儀‎‎
www.hibiya-lsp.com/葬儀/24時間365日‎‎‎
24時間、経験豊富なスタッフが対応します。日比谷花壇で心のこもったお葬式を。 オンライン見積りシステム・6項目の入力だけでお見積り・条件に合った葬儀を御提案。

葬儀社名小さなお葬式
区分仲介業者
掲載広告新宿区で葬儀《実績No.1》 | こんなに選ばれるには理由がある‎‎
www.osohshiki.jp/‎‎‎
NHKで紹介されたお葬式。全国No.1の実績と確かな信頼で選ぶなら、「小さなお葬式」
小さな一日葬 - ¥343,000 - 通夜を省いた略式のお葬式

葬儀社名グランドセレモニー
区分葬儀業者
掲載広告葬儀 幕張本郷で格安葬を実現 | 《公式》グランドセレモニー‎
www.grandsougi.co.jp/‎
火葬式13.5万・家族葬36万。斎場使用料と火葬料込み!税込の定額プランだから初めてでも安心。
火葬式(追加費なし) - ¥95,000 - 火葬のみ最小限 · もっと見る

広告は、検索場所や検索をした端末(PC/スマホ)、属性によって表示内容が異なる場合があります。上記に掲載した広告は、表示されたものの一部を抜粋したものである点ご了承ください。

とにかく価格推しをメインにしているのは「アーバンフューネス」と「グランドセレモニー」。

そして、価格推しにさらに『NHKで紹介』といった実績を押し出す葬儀仲介業者の「小さなお葬式」。

あとは他社とは一線を画している「日比谷花壇」…こちらは、誰でも知っている「日比谷花壇」というブランドネームがあるので、対応時間やオンライン見積もりといった補足情報で構成されている模様。

ちなみに、我が雅セレモニーは?・・・というと

葬儀社名雅セレモニー
区分葬儀業者
掲載広告幕張本郷で選ばれ続けて35年 | 明瞭、安心価格、24時間HP見積可‎
www.miyabi-sougi.com/‎0120-533-990‎‎
千葉市内の葬儀のことなら【雅セレモニー】にお任せください。ご不明点はお電話にて。 24時間365日見積&電話対応。

このような感じ。

ウェブマーケティング的な話になりますが、かつては「家族葬」などのプラン名や「価格」を広告内に入れ込んでいたのですが、

  • 葬儀のプラン名は、何度も葬儀を経験するなどよっぽどのことがないと知らない
  • 価格推しにすると究極的には「どれだけ安いか」でしか訴求できない

上記理由のほか、そもそも

  • 質の高いサービス提供
  • 地域密着型のサービス形態
  • 雅倶楽部(生涯無料の会員サービス)への事前加入者への手厚い割引

がメインであることから

  • 対応時間(24時間)
  • 実績(創業から35年)
  • オンライン見積もり(その場でPDF見積もりの取得が可能

上記内容を訴求することにした…という経緯があります。

代表取締役社長 高野 幸延

雅セレモニーのウェブ活用と雅倶楽部について

近年では核家族化などにより、故人と施主が必ずしも同居している環境が少なくなって来ております。

将来葬儀を出す側……所謂「施主」になる方への葬儀の知識や作法、実際葬儀を行う上での流れや費用など、ウェブや広告、雅倶楽部を通じて情報発信できればと考えております。

現在、雅倶楽部の会員数は約1万人となっており、実際葬儀を出される場合の割引特典や会員限定の葬儀プランご提供のほか、葬儀後の仏壇、位牌などを可能な限り割引するなど、会員の皆様からはお喜びの声をいただいております。

また、葬儀の情報や割引だけでなく、会員同士の社交の場として日帰り旅行や絵手紙教室などの催しにも参加いただいたり、より良い人生のパートナーとして雅倶楽部は活動しております。

ネット広告に掲載されている葬儀費用の「闇」

とはいえ、「価格訴求」のヒキに勝るものはありません。

でも、正直なところ『広告に表示されている価格でおさまるのかしら?』『そもそも広告にかかれている費用は何が含まれている費用なのかしら?』というのが、この業界に携わる私の本音と疑問だったりします。

というわけで、ここから「闇」に踏み込むところではありますが(笑)……

その前に葬儀の価格はどのようにして決まるのか…をおさらいしましょう。

葬儀費用の構成図

葬儀の価格は、超絶ざっくりいうと、ほぼ固定の「基本料金」をベースに、オプションの有無での積み上げ式になっています。

「基本料金」は選択したプランによって異なります。
直葬(火葬式)、家族葬、一般葬などのプラン名は基本料金の違いとして捉えていただくとわかりやすいかもしれません。

そして、変動費の大部分を占めるのが「料理・会葬返礼」の費用。 どういうことかというと、葬儀に参列する人・・・つまりは、おもてなしをすべき対象者が増えれば増えるほど、葬儀の費用は大きくなり、逆に少なければ少ないほど費用は小さくなります。

つまり、広告上では「13.5万円!」「36.5万円!」とあたかも【安い】かのように書かれているのですが、

  • 参列者には何名対応しているのか?
  • そもそも参列者に料理はふるまうのか?

という基本条件も無ければ、

  • お坊さんに読経してもらう宗教関連費用は?

といったような、「オプション」の有無もよくわからないので、一概に安い・・・とも言えないわけなのです。

そんなこともあり、先程『広告に表示されている価格でおさまるのかしら?』と申し上げた次第であります。

ちなみに、他社と費用を比較する際に私が推奨している方法は、(もちろん、オプションなど条件が同一であることが前提ではありますが)葬儀費用を会葬者数で除算(割り算)するというもの。

会葬者数1名あたりの単価を弾き出せれば、葬儀にかかる費用は明確にできますからね。

【禁断の…】オンライン広告上の費用と実際に平均的な葬儀をする際にかかる費用を比較

ちなみに、

  • オンライン広告上に掲載されている費用
  • その葬儀会社で平均的な葬儀をする際にかかる費用

がどのくらい乖離しているのか知りたくありませんか?

ここまでくるともはや病的ではあるのですが、知りたくてしょうがなくなったので調べてみました。

…と、少し長くなってしまったので後編(『[後編]【徹底分析】触れてはいけない葬儀会社のネット広告の掲載費用の「闇」』)に続きます。

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